炭水化物ダイエットをするときでも、炭水化物は、完全にカットしてはいけません。
炭水化物は糖質と繊維質とからなり、この糖質は人間が活動していくときに必要とされるエネルギーになります。
炭水化物を完全にカットすると、体は必要な糖分を筋肉のたんぱく質を分解して補給するので、筋肉が減ってしまいます。
脂肪を代謝するのは筋肉ですから、筋肉が減ると脂肪代謝が悪くなってやせにくくなります。
糖分が不足したら、脂肪を分解して糖分にしてくれれば都合が良いのですが、実際には脂肪を分解するのには時間がかかるため、手っ取り早く筋肉を分解させて、糖分を得るという仕組みになっているようです。
このためダイエットのために、余分な糖分を取らないように炭水化物の摂取量を減らすのは良いのですが、体が動くために必要な最低限の糖分に相当する炭水化物は取らなければなりません。
この量の目安ですが、炭水化物カットで有名なライザップの食事メニューだと、ご飯の場合の一日量はご飯茶わん一杯弱、0.9杯程度としていて、他のパーソナルトレーニングジムでもご飯茶わん一杯若しくは一杯強程度が基準になっています。最低限の一日量として、ご飯茶わん一杯程度の炭水化物は取るようにした方が、筋肉量を減らさずに済むようです。
病院食において、血糖値が高くて手術ができなかった患者に血糖値を下げるために行った食事療法で、虎ノ門病院の例をあげれば、おかずはそのままで、ご飯の量のみ通常の半分の量にしていました。
この程度でも、一月かければ、血糖値が平常値まで下がり、体重も5kg程度減少しました。長く続けて、ゆっくり体重を落とすのであれば、この程度から始めても良いかも知れません。
また、脂肪代謝するためにはたんぱく質が必要ですので、炭水化物は減らしてもたんぱく質はいつもより多めにとる必要があります。
せっかくですから、脂肪分の少ない大豆製品の植物性たんぱく質や、肉類の場合でも、赤身肉やささみのような脂肪分の少ないものを食べるようにすると良いです。